怖すぎる「新しい憲法のはなし」(那須正幹作)
昨日、<おはなしのピースウォーク>朗読CD(3枚組)で、古田足日さんの声を聞き直しました。
その際、同じ一枚目に入っている、「新しい憲法のはなし」(那須正幹作)を、実に久しぶりに聞きました。
怖い、怖すぎる。
作品は、毎日行われるようになった朝礼の場面から始まります。
気をつけをして、日の丸に向かって君が代を歌う・・・・・・。
学校にも行かない、仕事もしていない人が送り込まれる「青少年自立センター」。
そこで、徹底的にしごかれて送り込まれる「国防軍」。
学校を去って行く熱心な先生たち。
前の年に憲法が変わって、使われるようになった教科書『新しい憲法のはなし』の授業では、集団的自衛権や国民の責務が説明される・・・・・・。
作品は「おわり」と記した後一行開けて、
「これは、現在の物語ではありません。少し未来の話です。その未来が、五年先か、十年先なのか、それとも永遠に来ない未来なのか、作者にもわかりません。」
と閉じています。
シリーズ第3巻『扉を開けて』(新日本出版社 2006年)所収の作品です。
怖くて怖くて、動悸が収まりません。
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